猫も杓子も豪華客船

これからクルーズ旅行に出かけてみたい人や、次の船旅をもっと充実させたい人に向けてこれまでの乗船記やコツを発信しています。

寄港中にロシアで入院した話⑤(完)


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クルーズ寄港中のロシア、サンクトペテルブルクで交通事故に巻き込まれて入院した話その⑤(最終回)です。

 

最初から読むにはこちらからどうぞ。

www.nekocruise.com

 

言葉の壁、ビザ切れ問題、高額な医療費などの諸問題を経てようやく退院した後も、先に行ってしまったクルーズを追いかけたのに悪天候で抜港して船に戻れなくなるというトラブル続きの今回の旅でしたが、最後は何とか無事に帰国することができました。

今回は帰国後の話です。

 

 

いざ保険金請求

クレジットカードに付帯していた海外旅行保険については、帰国後も事故に起因する理由で医療費が発生した場合はそれもカバー対象になると聞いていました。

退院する時にも、「もし今後体調が悪化したらすぐに病院を受診するように」と言われていたので暫くは気になっていたものの、幸い以後全く症状がないまま3ヶ月が経過しました。

さすがにもう大丈夫だろうと判断してそろそろ請求することにしました。

 

まずは請求する金額を算出することから始めました。

請求できる範囲は医療費のほか、当初の旅程に復帰するために要した費用(本人分のみ)や、必要な通信費も請求可能ということでした。

旅行中の領収書は全て保存していたので、その中から該当する領収書を仕分けました。

また通信費については、携帯電話会社から通話記録を取り寄せました。

 

ここで気になったのは、当初の旅程に復帰するというのはどこまでを指すのかということです。 

私の場合は、退院直後の予定では、ストックホルムまで飛行機で飛んで、その日のうちにクルーズ船に合流予定でした。

しかし実際は、現地に着いた後で船がストックホルムを抜港することが決まったので、そこからさらに追加で2泊分の宿泊費用とストックホルムからコペンハーゲンまでのフライト代が発生しています。

保険請求に必要な書類は、保険会社所定の記入用紙、領収書、診断書とのことでしたが、そのまま提出しても、状況の確認のために保険会社と何度もやり取りを重ねなくてはいけなくなるだろうと思いました。

 

そのため追加で以下の説明文書を作成して必要書類に同封して提出しました。

  • 事故発生からコペンハーゲンで船から荷物を回収するまでの全てのいきさつを時系列にまとめた文書
  • 元の旅程と実際の旅程を対比した表
  • 請求金額の明細(領収書に通し番号をつけ、金額と領収書を紐づけ)

 

この追加文書が功を奏したのかは分かりませんが、そこから特に状況確認や追加資料の提出が求められることもなく、翌月には請求金額全額の保険金を支払ったという通知が郵送されてきました。

 

いま振り返って思うこと

今回は個人旅行中の海外、しかも言葉が全く分からないロシアで事故に巻き込まれるという経験をしました。

しかしそのトラブルの中にも、いくつかターニングポイントというか不幸中の幸いと言える運のよかったことがあったと思います。

 

  • 在ロシア日本大使館の方に親切にしてもらえた
  • クルーズ旅行中で、寄港地の緊急連絡先があった、またその情報を手元に持っていた
  • 外国人向け病院を紹介してもらえた
  • クレジットカードに海外旅行保険が付帯していた

 

事故後に救急車で搬送されたときに、言葉も通じず困り果て、日本大使館に電話しました。

そこで病院の方とのやり取りを助けていただきました。

滞在中にはその後の具合や状況の確認などのご連絡もいただき、精神面でとても心強い支えになりました。

これは私の推測ですが、たまたま電話に出てくださった方が、本来の大使館業務の範疇以上に人として親切にしてくれたのではないかと思っています。

在ロシア日本国大使館のHPには特に記載がなかったのですが、在フランス日本国大使館のHPにある「大使館ができること/できないこと」というページを見ると、病院での通訳または交渉についてはできないとされています。

www.fr.emb-japan.go.jp

在ロシア日本大使館の職員さん、本当にありがとうございました。

 

クルーズ旅行中だったというのは本当に大きかったと思います。

本来個人旅行では、現地で誰も頼ることができないですが、クルーズ旅行では緊急連絡先が設定されています。

特に担当者が実際に駆けつけてくださり、ロシア語⇔英語の通訳をしてくれたこと、外国人向け病院を紹介してくださったことは滞在中の苦労を最小限にしてくれたと思います。

 

また入院した米国系病院も、プライベート病院だけのことはあり、至れり尽くせりの対応や、最後は期限切れになってしまった観光ビザの処理まで面倒を見てくださり、とても快適な入院生活を送ることができました。

ケースワーカーさんが船会社との連携を助けてくださり、結果として残念ながら船には戻れませんでしたが、常時クルーズ船と連絡が途切れないようにしてくれたことにも感謝しています。

 

クレジットカードの海外旅行保険付帯は本当にラッキーでした。

海外旅行保険に入っていなかったので、カードの保険がなければ危うく医療費と追加で発生した飛行機代やホテル代併せて40万円ほど自腹になるところでした。

この旅行以降にアメリカにもクルーズに出かけているのですが、今回のことを反省し、手厚い保障のある保険に加入してから行きました。

さすがに医療費相場の高い国では何かあったらカードの保険だけでは足りない恐れがります。

このようなリスクを考えられるようになったことだけでもプラスの経験でした。

 

ちなみに、上記のアメリカ旅行に行った際は、ロシアでビザ切れを起こして罰金を支払ったことが入国審査に影響しないかひそかにドキドキしていましたが、全く問題なかったです。

 

最後に

この度の私のロシアでのトラブル体験話が、皆さんにも何かのお役に立てば幸いです。

ぜひ、海外旅行に出かける際には医療保険の備えが十分かをご確認ください。

お持ちのクレジットカードに付帯されている保険があるかどうか、ある場合の限度額、カバー範囲はどうかを確認しておくと安心です。

また、クルーズ旅行の場合は、寄港地で下船する際には緊急連絡先の控えもお忘れなきようにお気を付けください。

 

今回の一連の出来事に対し、親切にしてくださった全ての皆さんにこの場を借りて感謝申し上げます。

 

ボルシチスープ

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